あきふかし となりはなにをするひとぞ 小林一茶
こんな気配のする秋の夜長。皆様、いかがお過ごしでしょうか。山乃撫子です。
さて、下関でジャズバーと言えば、ウッドベース・Dizzy YoshimotoさんのBandwagonでした。その次世代を担ぐミュージックカフェ「Ra-Ku」が9月にオープンしました!オーナーであり、下関出身のミュージシャンSinD(シンディ)さんに、お話を伺いました。
「Music Cafe Ra-Ku」は、唐戸商店街にあった「Bandwagon」と同じ場所にオープン。SinDさんは、Bandwagonの面影も残しつつ、店内をDIY(Do It Yourself)でRaku仕様にされたそうです。そして、食事ができる場所としても提供したかった、ということでご飯メニューを取り揃えています。また、このメニューがとても美味しいのです!
もともと料理人であり、前職は介護士というマルチなSinDさん。実は7,8年前にもミュージックバーを立ち上げようと物件を探したのですが、よい物件が見つからず断念。そのまま介護職もやりたい気持ちもあり、介護の世界にいながらライブ活動などもされていました。しかし、一年前に体を壊し、介護の仕事もできず、薬を飲む毎日。手術をしても後遺症が残る可能性もあるという中、まだ体が動くうちに自分のしたかったことをやろうと、今年6月に奮起。そして、まさにSinDさんに「やれよ」と言われたかのような、最後の最後に出逢った思い描いた理想の物件が、旧Bandwagonでした。
取材をすると神った人や事柄が多くて、やっぱりタイミングってあるのだと、実感・納得させられるのです。うまくいくことは、問題なくスーッと、トントン拍子に進む。オープンしてからSinDさんは、薬なく過ごせる時間を徐々に増やしているのだそうです。「Ra-Ku」はSinDさんのFavoriteがちりばめられている「城」。好きなものに囲まれることの大切さも実感しました。
さて、そんなSinDさん自身も、ギターの弾き語りでライブをされていました。学生の頃は、下関・豊北町出身のSionさんに憧れていたとのこと。「知らないなぁ」と思いましたが、福山雅治さんが歌っていた「Sorry, Baby」を作ったミュージシャンでした。福山さんはカバーされていたのですね。しかも、福山さんもSionさんに憧れていたそうです。福山雅治のあこがれの人が豊北町出身だなんて‼(豊北町にゆかりのある筆者のため)と、驚きはさておき。「Ra-Ku」の命名。音を楽しむ「楽」の象形文字がマーク。店名をいろいろ模索していたところ、SinDさんのお嬢さんが、学校の宿題でご自身の名前の一文字「楽」を石に掘っているのを見て、「これだ!」と思ったそうです。「Ra-Ku」は音楽のジャンルを問わず、ライブを気軽に開催でき、プロからアマチュアまで、演奏する人も聴く人も心から音楽を楽しめる空間にしたい。SinDさんの定番ご飯メニュー、おつまみとライブ音楽をつまみに一杯。「Raku」で秋の夜長の「乙」な時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか?
山口県下関市中之町3-19 2F 営業時間18時から0時(L.O. 23時) 休業日:日・祝 ※ただし、祝日は朝10時からライブ予約可能。ライブがある日は10時から0時まで営業です! アルコール全て500円、ライブは基本無料ですが、チケット制にもできます。どんなジャンルもオッケーです。 お問い合わせは電話:080-3026-5262 (SinDさんまで)